第16回 母は頼り気がない方がいい

    仕事をされているお母様は、活気があります。元気である。(というと、少し語弊があるかもしれない。しかし、どうもそういう感じがするのです。)
    で、お母さんに活気があると、どうも子どもは頼る。お母さんが何とかしてくれる、そう思うようになってくるのです。だから、受験も、「お母さんが何とか入れてくれるかもしれない」ぐらいに思ってしまう可能性があります。
    これは当然、よくない。
    子どもは、頼る人がいる、というときは、なるべく頼る。それが子どもです。これが少しずつ成長していけば、また変わってくるわけですが、小学生のうちはやはり「頼った方が楽だ」というのがあって、まあ、なるべくしてもらう方を選びますね。
    だから母は頼り気がない方がいいと私は思います。
    「もう、お母さんは私がいないとしようがないんだから」
    ぐらい、子どもに思われたほうがいい。例えば、修学旅行にでかけるときに買物を頼まれたとする。びしっとしているお母さんはメモにも書いて、絶対に忘れない。だから子どもが忘れても「ほら、入れたの?」ということになる。
    これが頼り気がないお母さんだと忘れる。
    「あら、忘れちゃったわ」
    「もう、じゃあ、今から買ってくる。」と子どもが買いに出かける。まあ、これでいいのではないだろうか、と思うのです。
    ワーキングマザーのみなさんは、子どもが不自由にならないように、とがんばられることが多いですが、がんばると子どもは楽をします。楽をする部分は当然子どもだからあっていいのだけれど、まあ、それも程度の問題であって、できれば、子どもが自分でいろいろなことを考えて行動しなければならないようにした方がいい。
    子どもにあまり悪いなあと思わないことです。それで、本人が鍛えられるところがあっていいのではないでしょうか。

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