第2回   卒業式

■子どもが大きくなっていくにつれて、子どもはできることが多くなっていきます。子どもが自分の力でいろいろなものを受け入れて、自分の中で消化しながら、それに前向きに対処していく姿を見ていると、確かに大きくなったなと感じます。成長してくれているということを実感することは、親としてとてもうれしいことですが、一抹の寂しさも感じます。あのころは良かったな、なんて思ったりするものです。
■中学受験は、親も子も、ひとつの目標に向かってエネルギーを集中していくわけですが、それが終わるとふーっと息をついて、大きな空白感に襲われるものです。
■それをバネにして、また中学生になった子どもたちの教育に気合をいれるお母さんがたまにいらっしゃいます。しかし、もういいのではないかと思います。特に男の子は、この辺でそろそろお母さんは手を離してはいかがですか。もちろん、何から何までほっとくというわけではありませんが、今までと同じ感覚で接すれば、明らかに過保護になります。やはり小学生の時と違ってある程度の距離感が大切です。お母さんは、子どもたちにいろいろなことを言いやすいのです。ですから、少し遠慮した方が良いかもしれません。
■子どもたちはこれから、またいろいろな人と出会い、いろいろなことを吸収していきます。それは親としてまた一つの喜びであり、大切にしなければならないことです。子どもは大人として見らることで、意識を高めて成長していきます。
■子どもたちの卒業式は、実はお母さんの卒業式でもあるのです。

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