数の性質に関する問題

2014年武蔵中学の問題です。


図のように、半径1cmの円の周を6等分する位置に1から6までの番号がついています。Aを7以上100以下の整数とします。Aの6位かの約数の位置に点を打ちます。3つ以上点が打たれたときは、これらを順に結んで多角形を作ります。例えば、A=7、A=8、A=9、A=12のときは図1のようになります。

図1

次の問いに答えなさい。

(1)図2となるようなAはありません。その理由を答えなさい。
図2

(2)図3となるようなAをすべて求めなさい。
図3

(3)打たれた点が1つだけとなるAのうち、素数でないものをすべて求めなさい。

(4)できた多角形の面積が、1辺の長さ1cmの正三角形の面積の3倍に等しくなるようなAをすべて求めなさい。


(1)図2では約数の中に1、2、3、5が入っています。しかし2と3が約数になれば、6も約数でなければなりませんが、これは6が約数になっていないので、このような図形はありません。

【答え】2と3が約数であれば、6も必ず約数になるから。

(2)1、2、4、5が約数で、3は約数ではありません。
一番小さい数は20です。7以上100以下の整数で20の倍数は、20、40、60、80、100ですが、60は当てはまりません。
【答え】20、40、80、100

(3)7以上の素数は1以外に点が付きません。ということは7以上の素数の積でできた数は素数ではなく、また1以外には点がつかないことになります。
7以上の素数は7、11、13・・・となりますが、積が100以下でなければならないので、
7×7、7×11、7×13の3つになります。
【答え】49、77、91

(4)1は必ず通ります。五角形以上になると、正三角形の3倍以上になるので、四角形か三角形になります。
1辺が1cmの正三角形の3倍の図形は以下の通りになります。

このうちイは2と3があれば6も入らなければならないので不適。
ウは6が入っていて3が入らないことはないので不適。
オは4が入っていて2が入らないことはないので不適。

結局ア、エ、ということになります。

アは15の倍数になり、偶数ではないので、15、45、75
エは6の倍数で、4、5の倍数ではないので、18、42、54、66、78

【答え】15、18、42、45、54、66、75、78

「映像教材、これでわかる数の問題」(田中貴)

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月謝が変わる塾

「ゴールデンウィークは塾はお休み?じゃあ、月謝はどうなるの?」

という疑問を持たれる方が多いかもしれません。でも、多くの塾では月謝は毎月同じ金額になっていることが多い。だから当然、クレームが来る。

「授業をしないなら、月謝は安くすべきだ。」

で、こういうクレームは過去にもたくさんあったので、ちゃんと塾では理論武装しています。入会約款という細かい字がいっぱい書いてある書類。

これには、「費用は年間の平常授業回数を8月を除く授業回数で割った均等金額を申し受けます。」みたいな感じでかかれている。つまり。4週間授業をするときもあれば、5週間授業があるときもある。それを全部ならして毎月定額にしているんだ、ということを言いたい。まあ、1年間通えばそういうことにはなるわけですが、しかし、途中から入会したりゴールデンウィークのときはやはり釈然としない。

通常授業はないのに、じゃあ、どうして特別授業は別料金であるのか?

まあ、そういうことは毎年クレームとしてある。じゃあ、もうこうしよう、ということで、毎月月謝の金額を変える塾があります。

今月は4週だから、今月は3週だから。

これだとお互いにさっぱりしていいが、しかし、毎月金額が変わるので、引き落としができないという場合も出てくる。

「じゃあ、請求書を立てよう」
というので、月謝の前に請求書を送ることになる。

ということで、どんどん塾の管理システムは複雑化していくわけですが、結局総額は同じ、という話であっても、こちらの方がやはりご家庭にはわかりやすく、好評のようです。

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テストの目的

中学受験は昔から週例や月例テストが行われてきました。

夜遅くまで塾で勉強する、ということはあまり考えられなかった当時、子どもが自分なりに勉強したことを試して、その成果を確認する、という作業は非常に重要な方法であって、これは今でも変わらないと思います。

つまり、自分はどこまでわかっていて、どこができないのかを確認する、ということがこれらのテストの目的なのです。今週や、今月のテーマが決まっていて、それがどこまでわかっていて、あと何を加えなければいけないのか、ということを確認することが重要なステップです。

ですから、週例テストなり、月例テストなりは学習を進める上で非常に重要です。これは、中学受験が高校受験に比べて格段に有利な部分でもあるのです。実は高校受験においては、中学受験ほどカリキュラムが全体として動くことがあまりない。学校の進度も違うし、都道府県によって事情も違うので、全体像をつかむことが案外難しいのです。その点中学受験は学校のカリキュラムとかけはなれているので、受験自体のカリキュラムが独立的に進むから比較的多くの受験生があるペースで勉強しているわけで、その中で理解度を試すということができるのは非常に便利であるのは間違いない。

ただ、この目的以外に使われているから、消耗の度合いが高くなっていると思うのです。例えば社会などの知識を覚える勉強はもう少し後でやろう、みたいなことはできない。クラスが下がる、という恐怖心があるから、そんな余裕はなくなってしまう。これが子どもたちのプレッシャーやストレスを過分にしていると思えます。(子どもたちだけでなく、お父さん、お母さんもそうかもしれません。)

本来の目的に帰してテストを考えてみると、その結果から何がわかっていて、何が不十分なのかをチェックし、それを今度、いつやるかを検討し、実際に実行する、みたいな流れを考えなければならないが、そんな余裕もなく、その補充も行われず、もう次の試験のカリキュラムに向かってしまっている。

少なくとも試験が終わったら、その反省をして、もう少し、その勉強を補充してから先に進まないと、理解が積み重ならなくなり、結局テストで良い成績をとった子どもたちばかりが有利になっているように思えるのですが。

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